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ご近所の仲良し奥さん。でも・・・

〜建物補償でこんなことありました(第2回)〜


Aさん宅: 木造2階建
1階床面積 45.54m2 2階床面積 37.26m2 (延床面積 82.80m2
昭和54年12月新築(経過年数23年 *積算時点)
Bさん宅: 木造2階建
1階床面積 54.24m2 2階床面積 28.98m2 (延床面積 83.22m2
昭和56年8月新築(経過年数22年 *積算時点)

 「Bさん宅の補償金説明を協議したい」と担当者より依頼があり、会議を持った。
 ・Bさんは仲の良いAさんの補償金を知っており、その金額は正確であった。当人もはっきり「Aさんから聞いた」と言っている。その件に関しては望ましく ないが仕方が無い。ただ、Aさん宅の補償金のみが頭にあり本人宅の、曳家の距離・角度・高低差については、全く理解していなかった。

(参考データ)
Aさん宅  曳距離 53.50m   回転角度3度 高低差 0.67m 
Bさん宅  曳距離 3.00m    回転角度0度 高低差 0m 


〔Bさんへの今後の対応策〕

次回は、しばらく時間をおいて、電話で日程調整を行う。


〔雑  感〕

 区画整理地内においては、家屋移転の補償金がどれくらいになるのか、つまりいくら位貰えるのか、と言う事が常に関心の高い項目であ る。 移転補償の説明会においても、必ず質問が出る。施行者にとっては、答え辛い質問ではある。
 仮換地先さえ決定していない時点で、家屋調査さえ行なわずに補償金は概算すら算出できない。多くの場合、他の地区の事例を紹介するに留めている。(建物 補償費のみ曳家工法の場合、実際の85%位の概算金額を事例で紹介)
 一方、移転を実際に行う人については、建物補償金がどれ位貰えるのか、は現実的な問題である事は、言を待たない。
 生活の根幹である『家』を動かす事は、引越しですら大事業と考える普通の人々にとっては、想像さえしづらい。
残ったローンの返済計画や、借入の資金計画の目処も立たない。家屋調査に入った時、立会いの施行者の目を盗み、そっと聞いてくる。もちろん、答えないし、 答えられない。切実な問題である、との思いは伝わってくる。
 近隣に、移転を行った人がいる場合、大抵の人は探りを入れに来ると言う。聞くとその数字は大概、誤っている。
しかも過大に。人情として、希望が入り、実態のない数字だけが一人歩きしている。施行に携わる人間は、決して金額をもらしてはならないし、ヒントをも示唆 してはならない。しかし、補償金提示まで、当事者に概算金額すら知らせない、と言うのも資金計画を立てる側からすると、きつい物を感じてしまうのも、また 事実である。


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